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新潟県弁護士会 声明・意見書

改正貸金業法完全施行にあたって 会長談話

2010-06-15

平成22年6月18日に改正貸金業法が完全施行されます。改正貸金業法は、多重債務問題が深刻な社会問題となったことから平成18年12月に抜本的な改正がなされ成立しましたが、貸し手への適切な規制を通じて多重債務者の発生を防ぐ一方で、急激な与信への引き締め等が生じないように段階的に施行されてきました。

今回の完全施行では、利息制限法の上限金利以内(貸付元本額に応じて年利15~20%)での貸付けが義務付けられ、いわゆるグレーゾーン金利が完全撤廃されるとともに、貸付総量規制が実施されることとなり、個人について年収の3分の1を超える貸付が禁止され、借入の際、基本的に年収を証明する書類が必要となります。総量規制の導入については、周知や対応が徹底されていないこと等から、これにともなう混乱も懸念されています。本年3月の金融庁の委託した調査結果によれば、3年以内の借入経験者で消費者金融に借入れ残がある方のうち、総量規制抵触者の割合は42.1%とされています。また、これらの抵触の方の特徴として、パート・アルバイト・フリーター、専業主婦(主夫)の方の割合が高いとも言われています。

このような調査からは、改正貸金業法の施行に伴い、総量規制により多重債務者が新規の融資を断られ、債務整理の必要が生ずること十分想定されるところです。

当会は、多重債務に関する法律相談については、これまでも常設の無料電話ガイドを相談窓口とし開設し、また、多重債務相談センターでの無料での多重債務相談(受付電話025-222-5533)を実施して参りました。

行政庁等に対しては、総量規制による混乱から、貸付を拒否された方がヤミ金等の違法金融からの借入れをしないようにするため、無登録貸金業者の規制の強化を求めるとともに、セーフティーネット、とりわけ低所得者の方に対する貸付制度のさらなる充実を求め、関係機関の一層の取り組みを要請します。

また、県民の皆様には、決してヤミ金のような違法な貸し手の元に誘われないよう求めるとともに、困った時には、上記のとおり新潟県弁護士会もしくは、身近な弁護士に相談されることをお勧めいたします。

 

2010(平成22)年6月15日

 

新潟県弁護士会

会長  遠 藤 達 雄