新潟県弁護士会

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2008年05月16日|ニュース

取調べの全面可視化(録画録音)がえん罪防止の決め手です

『取調べ過程の全面的な可視化(ビデオなどでの記録)』がなければ、えん罪はなくなりません!

…… (×月○日)A氏が、事件の関与を否定すると、N警部補は、大声で「嘘をつくな」と怒鳴り、午後10時ころまで、繰り返し、「やっただろう」などと追及し続けた。同日の取調べおいても(午前8時半から始まった)、昼食時に取調室内でパンと牛乳が提供されただけであり、それ以外は、夕食の時間も取られなかった。A氏によれば、厳しく追及されたため、昼食も喉を通らず、帰宅後、「こんな取調べを受けるくらいなら死んだ方がましだ」という気持ちに駆られ、牛乳で薄めた除草剤を飲んだということである。

……(翌日)N警部補は、前日までと同様、「やっただろう」と繰り返し追及し続けた。A氏は否認し続けたが、「頭の中が熱く、ボーッとしてきて真っ白な状態」になり、取調室の床に倒れ込んだ。その後、気が付いたA氏に対し、N警部補は、「お前さんの姉さんが、『間違いないからどうにでもしてくれ』と言っているぞ」と虚偽の事実を申し向けたり、A氏に亡母の写真を持たせ、亡くなった母親の写真に向かって「やってない」と言えるのか、などと自白を迫った。このような追及の結果、A氏は、親族からも見放されているという絶望的な心境に陥るとともに、何を言っても無駄だという気持ちをなった。そして、N警部補の「やっただろう」という質問に対し、「はい」と答え、事件の犯行を「自白」した。

……これはテレビドラマではありません。ごく最近、富山県で実際に起こったえん罪事件(「氷見事件」と呼ばれています)を調査した、日弁連の報告書の一部です。
「自白させられた」A氏は、ぬれぎぬの強姦事件で、懲役3年の実刑を言い渡され、刑務所に服役しました。ところが、出所後2年して真犯人が現れ、警察自らが、「Aさんは無罪でした」と記者会見し頭を下げたのです。
もし、このN警部補の取調べがビデオで記録され裁判の証拠になっていたら、A氏は裁判で有罪になることはなかったでしょう。そもそも、N警部補はこんな強引かつ乱暴な取調べをしなかったでしょう。
こんな取調べがなくならない限り、来年から始まる裁判員裁判のもとでも、やはりえん罪は生れます。
現在弁護士会では、全国各地で、「取調べ過程の全面的な可視化」を求める署名を集めています。ぜひ新潟の皆さん方にもご協力をお願いいたします。

→【関連記事】取調べ全過程の録音・録画の実現を求める総会決議
→【関連記事】取調べの全過程の録音・録画を求める会長声明

新潟県弁護士会 裁判員制度・刑事訴訟実務検討委員会委員長 金子 修

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