新潟県弁護士会 – 弁護士会

声明・意見書

2019年11月21日|声明・意見書

クレジット過剰与信規制の緩和に反対する会長声明

 経済産業省産業構造審議会商務流通情報分科会割賦販売小委員会は、2019年(
令和元年)5月29日、「中間整理~テクノロジー社会における割賦販売法制のあり
方~」を公表した。この中では、クレジットカード会社が「技術・データを活用した
方法による与信審査」を行う場合には、現行の①支払可能見込額の調査義務(割賦販売
法第30条の2第1項)及び②指定信用情報機関の信用情報の使用義務(同条第3項)
を課さず、また、極度額10万円以下の「少額・低リスクのサービス」については、
②の義務に加えて、③指定信用情報機関への信用情報の登録義務(同法第35条の3の
56第2項及び第3項)も課さないとの方針が示されている(中間整理第24頁図
19参照)。
 しかしながら、このような方針は、2008年(平成20年)の割賦販売法改正に
よって多重債務防止のために導入されたクレジットの過剰与信規制を大幅に緩和しよ
うとするものであり、以下のような問題がある。

 まず、①の支払可能見込額の調査義務を課さないとした場合、各クレジットカード
会社の与信審査基準が、果たして現行の支払可能見込額調査に代替しうるだけの客観
的に合理的な審査方法であるか否かは明らかでなく、また、各クレジットカード会社
がビッグデータやAIなどを具体的にどのように活用しているのかを外部から検証す
ることも困難である。

 また、②の指定信用情報機関の信用情報の使用義務を課さないとした場合、利用者が
他社に対して負担する債務を確認することなく与信を行うことを許容することになるも
のであることから、既に他社の与信で多重債務状態に陥っている者であってもクレジッ
トカードの利用が認められてしまう事態が生じることになりかねない。

 そして、「少額・低リスクのサービス」について、③の指定信用情報機関への信用情
報の登録義務を課さないとした場合、たとえそこで想定されている極度額が10万円以
下であったとしても、複数の「少額・低リスクのサービス」の利用が累積するおそれが
あることは否定できない。そして、それらの与信情報が他のクレジットカード会社の与
信審査に反映されない結果、他のクレジットカード会社が行う信用調査の正確性が確保
されなくなる危険があるが、そのような事態が過剰与信を防止するという観点から看過
できるものではないことは明らかである。

 したがって、当会は、中間整理で示されたクレジット過剰与信規制の緩和の方針に反
対する。

                    2019年(令和元年)11月19日
                     新潟県弁護士会
                      会長 齋 藤   裕

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