新潟県弁護士会 – 弁護士会

声明・意見書

2009年05月20日|声明・意見書

裁判員裁判施行にあたり 多数決による死刑評決に反対し、死刑制度の見直しを求める決議

1 憲法第13条は、「生命」に対する国民の権利について、国政上、最大の尊重を必要とすることを規定している。かつて最高裁判所は、「生命は尊貴である。一人の生命は、全地球よりも重い。」とし、人間存在の根元である「生命」が、いったん失われれば二度と戻らないことを示し、われわれ一人一人の想いを、あらためて「生命ある人間そのものの尊厳」に立ち返らせた。

2 「死刑」は「生命」を奪う究極の刑罰である。裁判員裁判においては、一般市民も、裁判官とともに死刑を科するか否かの判断に直面し、死刑を科するには些かの誤謬も許されないという葛藤に向き合わなければならない。「死刑」は、一人の人間の「生命」を断ち切り、社会から完全に排除するという、他の自由刑等の刑罰とはおよそ異質な刑罰であるうえ、現在の死刑制度を取り巻く、捜査、公判、執行の過程には、誤判のおそれをはじめ、量刑基準の曖昧さ、執行停止制度の不備など多くの問題が存する。このことは、市民的及び政治的権利に関する国際規約第6条に基づく国連機関による近時の勧告(死刑執行停止・廃止)からも明らかである。

3 われわれ新潟県弁護士会は、基本的人権の擁護と社会正義を実現するとの使命に基づき、「生命ある人間そのものの尊厳」を重視する立場から、以下のとおり、意思を表明する。

(1) 当会は、平成21年5月21日から裁判員裁判制度が実施されるにあたり、裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成16年5月28日法律第63号)第67条が「死刑」についても多数決評決としていることに反対するとともに、死刑評決を行わざるを得ない場合、裁判員裁判体は「死刑」が「生命」を奪う究極の刑罰であることを真摯に受けとめ、「死刑」評決にあたっては、全員一致の評議結果に至るまで慎重な量刑評議をする必要があるものと考える。

(2) そのうえで、当会は、政府・法務省に対し、あらためて死刑制度を取り巻く、捜査、公判、執行に至る全過程において、国内外から指摘を受けている問題点に対し、早急に、改善のための具体策を明らかにすることを求める。

(3) さらに、当会は、国会に対し、日本弁護士連合会が提唱しているとおり、「死刑制度調査会」設置による死刑廃止も含めた検討を行うことと、その間、法務大臣による死刑の執行を一時的に停止する法律をすみやかに審議し、制定することを求める。
以上

平成21年5月20日
新潟県弁護士会定期総会

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