新潟県弁護士会

声明・意見書

2009年10月30日|声明・意見書

司法修習生の修習資金貸与制実施の延期及び給費制の復活に関する会長声明

2010年(平成22年)11月から、司法修習生に対し給与を支給する制度(以下、「給費制」と言う。)に代えて、修習資金を国が貸与する制度(以下、「貸与制」と言う。)が実施される。給費制の廃止は、司法修習制度の根幹を揺るがしかねず、質の高い法曹を養成するという法曹養成制度の目的にも反するものである。
そもそも、我が国においては、司法制度を通じて国民の権利を公正に実現し、社会正義を具現化するという法曹の使命の重要性や公共性に鑑み、司法試験合格後、合格者を直ちに実務に就かせず、さらに、司法修習を課すことによって、高度の専門的能力と職業倫理を備えた法曹を養成する制度がとられている。そして、修習に専念させるため、司法修習生に兼業の原則禁止をはじめとする厳しい修習専念義務を課す一方で、その生活を保障するために給費制がとられてきた。これにより法曹資格は貧富の差を問わず、広く開かれ、これまで多様な人材が、裁判官、検察官、弁護士として輩出されてきた。
また、給費制は、法曹、とりわけ弁護士の公共性を制度的に担保する役割を果たしてきた。当番弁護士制度、法律相談センター事業、弁護士の人権擁護のための諸活動など弁護士・弁護士会による各種の公益活動は、弁護士の公共性・公益性を具体的な形として現したものであるが、給費制の下での司法修習は、このような諸活動を支える弁護士の使命感を醸成する一因となっている。
さらに、法科大学院制度が導入され、法曹を志す者は司法修習生となるまでに多大な経済的負担を負うことになる。そのうえ、給費制が廃止されれば、さらに経済的負担の増大は避けられず、21世紀の司法を支えるにふさわしい資質・能力を備えた人材が、経済的事情から法曹への道を断念する事態も想定され、その弊害は極めて大きい。
以上のとおり、給費制を廃止することは、統一・公平・平等という司法修習の理念を損ない、高度の専門的能力と職業倫理を備えた法曹の養成を担ってきた司法修習制度の根幹を揺るがしかねないもので、司法制度改革が目指す国民のための質の高い法曹養成の理念にも反するものである。
よって、当会は、国会、政府及び最高裁判所に対し、給費制復活も視野に入れた法曹養成制度全体の財政支援の在り方について再検討すること、及び、そのため当分の間、貸与制実施を延期し、給費制の措置を講じられることを強く求める。

平成21年10月30日
新潟県弁護士会
会長 和田 光弘

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