新潟県弁護士会

声明・意見書

2010年08月11日|声明・意見書

死刑執行に関する会長声明

本年7月28日、東京拘置所において2名の死刑確定者に対する死刑が執行された。
死刑が執行されたのは、昨年7月以来1年ぶりのことであり、民主党政権に政権交代してから初めての死刑執行である。今回死刑執行を命じ、執行にも自ら立ち会った千葉景子法務大臣は、昨年9月の就任会見においては、「死刑の存廃、終身刑の導入の議論もある。広い国民的議論をふまえ、道を見出したい」旨発言し、死刑の執行に慎重な姿勢を示し、死刑制度の見直しを示唆していたにもかかわらず、国民的議論を行うこともなく、死刑執行がなされたことは誠に遺憾である。
当会は、2009年(平成21年)5月20日の定期総会決議において、「生命の尊厳」を尊重しなければならないという立場から、「裁判員裁判施行にあたり多数決による死刑評決に反対し、死刑制度の見直しを求める」決議を採択し、(1)裁判員裁判における死刑「評決」にあたっては全員一致の評議結果にいたるまで慎重な量刑評議をすること、(2)政府・法務省に対し、死刑制度を取り巻く捜査、公判、執行に至る全過程における問題点について、早急に改善のための具体策を明らかにすること、(3)国会に対し、死刑制度調査会を設置して死刑廃止を含めた死刑制度に関する検討を行い、その間、法務大臣による死刑執行を一時停止する法律を速やかに審議、制定することを求めた。
また、本年3月、いわゆる足利事件の再審公判において、宇都宮地方裁判所は、菅谷利和氏に対して、無罪を言い渡したが、このことは重大事件において今なお冤罪が存することを明らかにしたものであり、既に死刑が執行された者の中にも同様のケースがあるのではないかとの懸念が高まっている。
千葉法務大臣は、死刑執行後の記者会見において、今後、東京拘置所の刑場を報道機関に公開し、法務省内に死刑執行を考える勉強会を立ち上げる意向を示した。これらの提案は、死刑執行に先立って行われるべきものであり、今回の千葉法務大臣の死刑執行はその順序を明らかに誤るものである。当該勉強会が、法務省内の議論にとどまらず、真に開かれた国民的議論の場になることを求めるものである。
よって、当会は、「生命の尊厳」を最大限尊重しなければならないという立場から、あらためて、国会及び政府に対し、裁判員裁判制度のあり方も踏まえながら死刑制度に対する国内外からの問題点の指摘を真摯に受け止め、死刑廃止を含めた死刑制度に関する国民的議論を行うこと、その間、死刑執行を一時停止するよう、重ねて強く求めるものである。
以上

2010年(平成22年)8月10日
新潟県弁護士会
会長 遠藤 達雄

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