新潟県弁護士会 – 弁護士会

声明・意見書

2008年10月20日|声明・意見書

消費者の視点に立った消費者行政の新組織の創設と地方の消費者行政の充実を求める会長声明

1.消費者被害の多発と消費者の不安

近年、食品の安全・表示の分野における食品偽装表示事件の多発や輸入冷凍餃子への毒物混入事件、製品の安全の分野におけるガス湯沸かし器一酸化炭素中毒事故やシュレッダー指切断事故、取引・契約の分野における次々販売被害、クレジット被害、多重債務被害、投資詐欺被害、振込詐欺被害など、消費者を取り巻く様々な分野で消費者被害が発生している。

これに対し、我が国の消費者行政は、各省庁縦割りの仕組みのもと、消費者の保護よりも、産業の保護育成に重きが置かれてきたため、消費者被害に対して十分な方策を講じることが困難であった。

2.消費者の視点に立った消費者行政の新組織の創設

このような中、政府は、「消費者行政推進基本計画~消費者・生活者の視点に立つ行政への転換~」を閣議決定し、消費者の視点で政策全般を監視し、「消費者を主役とする舵取り役」として、消費者行政を一元的に推進するための強力な権限を持った新組織として「消費者庁」を創設する方針を示し、関連法案を臨時国会に提出した。また、民主党も、内閣から独立した新たな行政機関として、消費者権利官を長とする「消費者権利院」を創設する制度の創設を検討している。

政府案及び民主党案は、組織のあり方等に違いがあるものの、いずれも消費者の視点に立った消費者行政の新組織を創設するという方向では共通しており、消費者の視点に立った消費者行政の実現を図るものとして高く評価できる。

消費者被害が多発している現状に鑑み、新組織の創設が急がれるべきである。よって、当会は、以下の権限を備えた消費者行政新組織が早急に創設されるよう求める。

  1. 消費者被害に関する情報、事故情報を一元的に集約し、分析し、公表する権限
  2. 消費者被害の発生や拡大を防止するための方策を立案する権限
  3. 自ら又は監督官庁を通じて事業者に対する規制権限の行使その他の指導監督を行う権限
  4. 事業者が違法行為によって得た収益を剥奪し、これを被害者に分配する権限
    また、消費者行政新組織の運営にあたっては、消費者の意見が反映されるようなシステムを構築するよう求める。

3.地方の消費者行政の充実

消費生活センターなどの地方自治体の消費者相談窓口は、消費者にとって身近で頼りになる存在であり、多くの相談が全国の消費生活センターに寄せられている。その相談件数は、1995年(平成7年)度が約27万件であったものが、2006年(平成18年)度には約110万件に達している。これに対し、地方自治体の地方消費者行政の予算・人員は大幅に削減されており、十分な相談体制がとれない、あっせん率が低下している、相談員の待遇が十分ではないなどの問題点が指摘されている。当会は、平成20年9月18日に「地方の消費者行政の充実を求める新潟集会」を開催したが、出席した消費生活相談員からも、同様の指摘がなされた。

真に消費者の利益が守られるためには、地域の現場で消費者本位の行政が行われる必要があり、地方における消費者行政の充実が必要不可欠である。

当会は消費者保護委員会の活動を通じて、また、個々の弁護士による相談・受任活動を通じて、消費者問題に取り組んでいるが、日々の活動を通じて、地方自治体における相談窓口の充実・強化の必要性を実感しているものであり、既存の相談窓口の強化はもちろんのこと、全ての地方自治体に常設の消費者相談窓口が設置されるべきであると考えている。

よって、当会は、国に対し、既存の消費者相談窓口の強化のほか、全ての地方自治体に常設の消費者相談窓口が設置されるように、消費生活センターの業務・権限などに関する法整備を行うとともに、地方消費者行政の体制・人員・予算を抜本的に拡充強化するための財政措置をとるよう求める。また、常設の消費者相談窓口を設置していない地方自治体に対しては、常設の消費者相談窓口を早急に設置するよう求める。

当会としては、必要に応じて地方自治体の消費者相談窓口への弁護士派遣、相談員への研修等を通じて、地方自治体の消費相談窓口の充実・強化に協力し、地方自治体と連携して、消費者被害の防止と救済に全力で取り組む所存である。

2008年(平成20年)10月20日
新潟県弁護士会会長 髙野 泰夫

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